片想い
- 作者: 東野圭吾
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2001/03/28
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 60回
- この商品を含むブログ (42件) を見る
性同一性障害をテーマに扱ったミステリー作品。
作中で度々ジェンダー論も語られているのだけれど、独自の解釈がある訳でもなく、特に考えさせられる事もなかった。性同一性障害者の内面を深く描く訳でもなく、単に「片想い」という言葉を使いたかっただけなのかな、などと思ってしまう。そして「片想い」をしているという登場人物の物語終盤での行動により、その言葉の意味も無くなっているように感じられるのだけれども。
まあ、ミステリーという物にこの様なテーマを持ち込むことは面白いとは思うし、文体も読みやすい。
それに熱心なファンもいる作家のようだから、選んだ作品が悪かったのかもしれないな。