メール友達

なかなか上手く物事が進まず、少し旅にでも出ようかと考えてしまいがちな毎日。
そんな気分の時に、まるでタイミングを見計らったかのようなお誘いメールが届く。
その人は、以前に自分がやっていたHPを見てメールを送ってくれた人で、それ以来メールでの付き合いが続いている。月に一、二回、携帯メールで他愛もない話や音楽の話をしているだけなのだけれど、それでももう三年程メールのやり取りをしていることになる。
自分の場合、こういうネット上で知り合った人との繋がりは簡単に切れてしまう事が多いため、ここまで長く続いているということも珍しい。音楽という共通の話題があること、そして恐らく自分と似たような感覚・考え方を持っている人であろうと感じられるメール内容。だからこそ、自分も気楽に続けることが出来ているのだと思う。
ただ、それが実際に会うということになると少し考えてしまう。知り合って間もないという人ならば、それほど躊躇はしないけれど、電話やチャットといったリアルタイムでの会話のやり取りも無く、メールだけで三年間。その間のメールの文面からだけで、お互いに勝手な相手のイメージを創ってしまっている。(それも自分にとってかなり都合の良いイメージだと思う)
そういうお互いのイメージが実際に会うことによって崩された時に、果たして今まで通りの付き合いが出来るのか、と考えると少し不安になってしまう。もちろん、そんなものは杞憂に終わることだって充分にあるのだろうから、気にし過ぎなのかもしれないけれど。
要は自分に自信が無い、ということなのだろう。取り繕ったりはしないで、ある程度本音でメールはしていたけれど、それでも伝わり切れていない部分はある。相手が持っているであろう自分のイメージと実際の自分とのギャップ。相手がそれをどのように感じるのか、ということが怖いのだと思う。
ただ、それは相手も同じことだろうから、自意識過剰といえばそうなのだろう。自分も相手が実際はどの様な人なのか、ということに興味があるのも事実だし、会うことによって崩れる程度の関係ならば、それまでの関係だったと割り切れば良いのかもしれない。
ちょっとした旅に出る良い口実を与えてもらったと考えて、もっと前向きに検討してみることにしよう。